私がもらった生命保険金、ほかの相続人にばれますか?

夏休みがやっと終わりました。

やっと仕事ができる・・・。子供たちに翻弄された1か月間でした。

さて、この1か月いろいろなことがありました。

 

庭に、スイカがなりました。種をまいた記憶はないのですが・・・。

子供たちが去年庭に吐き捨てたスイカの種から芽が出たようです。

意図しなかった行動から、良い結果が出ることもある。。。

考えさせられた夏休みでした。

 

さて、本題です。

 

質問

父が他界し、私は家族の中で唯一5000万円の保険金を受け取りました。他に目立った財産のなかった父で、他の相続人からしてみれば、不平等な結果となってしまいました。

できれば、この生命保険金は「他の相続人には内緒にしておきたい」のですが。

他の相続人から生命保険金の存在を知られる可能性がありますか?

 

回答 

目立った相続財産がなく、生命保険金等しか相続人が受領した財産がない場合には、生命保険金にも遺留分がおよぶ可能性があります。

そして、生命保険金の受取人が「他の相続人から知られなければ問題ない」とお考えになるケースは多々あるようです。(セミナー等で、生命保険会社の外交員様からよく質問を受けるテーマです。)

 

私は、個人的には「生命保険契約の存在は他の相続人から気づかれる」と思っています。

 

簡単な調査で生命保険契約の存在は分かるからです。

 

次のような調査を行うことができます。

 

銀行預金は、相続人であれば誰でも「入出金明細」を取り寄せることができます。

(入出金明細を閲覧し、大きな出金があれば、出金内容を調査することが相続税実務としては必須です。)

 

預金調査の結果、この方がお付き合いをしている生命保険会社の社名や証券会社の社名も簡単にわかります。

 

生命保険会社の社名等がある程度把握できれば、生命保険会社へ照会をかけます。

 

ものは言いようで、私であれば、「税務署からの要請で、亡くなった父の確定申告を過去5年分やり直す必要が生じています。解約返戻金の額と必要経費の額が知りたいので、もしよかったら、過去の契約記録を閲覧させてください。」などと言って問い合わせをします。

 

結果、すぐに生命保険契約の存在と生命保険金の存在がわかります。

(この方法で、いくつもの生命保険契約と生命保険の権利を見つけてきました。)

 

 

~本日の結論~

調べるつもりになれば、簡単にわかります。

生命保険契約の存在が、他の相続人に露見することを前提に行動されてください。

 

執筆:公認会計士・米国公認会計士・税理士 金田充弘