最近は、事業承継を中心に業務を行っており、事業承継における銀行目線での企業評価、事業承継時に先代から引き継がざるを得ない負の遺産と企業再生実務といった観点で、企業再生を見直してみようと考え研修会に参加してきました。
研修自体の内容は、知識の再確認といった内容で、銀行の自己査定の考え方と再生の考え方がほぼ一緒であることの確認になりました。
少し気になったのは、中小企業再生支援協議会への年間相談件数が思ったより少ないことでした。
例えば、H28年においては、福岡県内で中小企業再生支援協議会に78件の相談が寄せられ、うち41件が暫定リスケ等の対応へ移行しているとのことでした。少ないと感じました。
銀行監査時代、税理士事務所勤務時代は、年間に相当件数の企業再生が必要な会社を見させてもらっていました。今相談に行けば間に合うが、このままずるずると現状の経営を続けていては手遅れになると感じた先はたくさんあったように思います。(こういった企業の件数だけでも、さきほどの相談件数に匹敵する件数があったように思います。先ほどの相談件数からいって、これらの会社の方々は、専門機関に相談に行っていないということになります。)
ぜひ、相談に行っていただきたいなと感じました。
中小企業再生支援協議会は守秘義務を守ってくれますし、中小企業再生支援協議会の推進する私的な再生支援は民事再生等と違い、再生支援の内容が開示されることはありません。
また、企業のサイズに関わらず必要な支援を行ってくれます。
顧問税理士さんや会計士さん、税理士事務所の担当者様に相談することは、もちろん必要なことと思いますが、ぜひ、中小企業再生支援協議会にも相談に行っていただきたいと思います。
顧問の先生方とは一風違ったアドバイスをいただけるはずです。
また、私達、会計事務所に関連する者は、中小企業再生支援協議会への相談を促進させていく必要があると感じました。